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『第二の人生ってなんだよ?オレは一度も終わってないよ。』 [その他のスポーツ]

今更な感じもしますが、昨年10月から流れている新しい競輪のCMが大好きです。
こちらのサイトでフルバージョンが視聴できます。
  ⇒ 勝つのは、誰だ。勝利とは、何だ。(9ways)

今まではウケ狙い的なCM(♪競輪場にこいけえーこー、とか)が多かったけど、前回の「人は弱くない」(武田豊樹選手出演)くらいから心情に訴えかける作りに路線変更したようです。
「人は弱くない」篇は映画監督の井筒さんがメガホンを取ったんだとか。
競輪競技では無いですけど、RingRingプロジェクトのCMも好きです。

心臓の動悸を思い起こさせるような音楽も好きですけど、それに重さを加えているのは現役競輪選手が演じている男達が発している心の(?)声。


 「エリートでいること。人の上に立つこと。それが俺の人生。」(大卒キャリア)

 「そういうオマエみたいな現場を知らない甘ちゃんと戦う。それが俺の人生。」(工場勤務)

 「大学も会社も2流。でもこの人生を2流とは言わせない。」(大卒ノンキャリ)

 「東京だけが成功か。誰が故郷を守っているんだ。」(農業)

 「カラダ張って汗をかく。そういう生き方しか俺は知らない。」(鳶職)

 「親の家業を継ぐしかなかった。周りは遊んでいたのに。」(魚店店主)

 「誰にも縛られない自由で気ままな人生。」(フリーター)

 「平凡でも小さな幸せがあればそれでいい。」(公務員)

 「第二の人生ってなんだよ?オレは一度も終わってないよ。」(タクシー運転手)


使わせて貰う!   使いたきゃ使えばいい!

道をあけろ!邪魔なんだよ!   負けたくないっ

どけどけどけ!邪魔すんな!   負けるかぁ!

「勝利とは、何だ。」


かっこいい・・・くたばっちゃいそうです。
出演に際してはオーディションもあったようで、ナレーションも役とうまく合ってますよね。

「三ツ石と慎太郎、似合いすぎだろ」とか「酒井の声がホントにフリーターっぽい」とか笑いつつ、自分とリンクするのは誰だろうなんて考える。
多分私は酒井(フリーター)だな。フラフラしてるのがいいとは思わないけど、派遣プログラマーとして食いつないできた私にとって、フリーターを否定することはできない。

そして一番ドキッとしたのは、佐野選手演ずるタクシー運転手の言葉。
    『第二の人生ってなんだよ?オレは一度も終わってないよ。』

この「第二の人生」って言葉、よく聞きますし、よく口にしますよね。
野球関係ともなれば、この時期は特に耳にします。

でもこのCMを見てからは、この言葉を使うときに慎重になってしまいました。
だって「第二の人生」って、誰が誰のために使う言葉なんでしょう。
自分自身に区切りをつけるため?新しい生活を始める人への励ましの言葉?

それに、どこを「人生の区切り」とするんでしょうか。
仲良しのもっちゃんに関しては、高卒でたくぎんのスキー選手に、成績不振で解雇、フリーター、違うチームに拾われる、現役引退でコーチ就任、アスレチックトレーナーの資格取得、テレビでの解説者、札幌から上京・・・など、どこが人生の区切りだか分かりません。まぁ本人はどこかで線引きしてるんでしょうけど。

同じくスキージャンプ選手だった清水貞雄さん(元気~?)も、現役引退してからデサント本社に勤め、レイソルの用具係りとかやってましたっけ。今は退社して違うお仕事なさってますけど。

私も20歳でバイク屋に就職して2年後に退職。その後はずっとプログラマーとして勤務。
まだ32歳だけど、会社を変えたり、派遣会社に文句言ったり、派遣先のコ△スンと戦ったり、病気で倒れたり、転機は沢山ありました。(もうねぇ~、履歴書と職務経歴書書くのすっごい面倒なんだから(-"-;))
でも「第二の人生」っていう程、私の人生そんな大そうなモノじゃないわぁ。
ひとつの人生(しかも自分の)すら作れなかったんです。これから作ればいいのかな。

そんな自分の経験上、そして辞めていく人たちがどんな気持ちか分からないままなので、
「第二の人生、頑張って!」とは言えません。
だって昔、廃部になった選手が愚痴を吐いてきたので、私なりに精いっぱい考えた言葉を返したら、「お前に相談した俺がバカったっだよ」と言われたことがありますので。
あぁ、私はそういう人たちに対して何かを言っちゃいけないんだな、って。

そうとはいえ、この季節に動く人・動くことを余儀なくされた人には、次のステージでも充実した日々を過ごしてほしいと願わずにはいられません。
一度惚れた人たちですから、教員をしていようと、ニセコで支配人やってようと、消防で訓練しながら競技を続けていたとしても、離婚してても、居酒屋の店長さんになってても、どこで何をしていようと、私はその人達がどんな気持ちでいるのかが気になります。
後悔してないかな。さみしくないかな。プライド保ってるかな。心を開ける相手はいるかな・・・
そして、応援したくなります。
でも「応援」って何でしょね。これも私の中で良く分からない疑問。

こちらのページでは30秒バージョンを見ることができます。メイキング映像も格好いい。
本気でやってる人たちは、やっぱり格好いい。
そして、最後のバンクのシーンでヘルメット被って無いけど危なくないのかな。


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笹姐

民放をあまり見ない私はCMを知らない よってこのCMも初見
かっこええのう

>でも「応援」って何でしょね

やめろ、新年早々難しい問いかけをするな、悩むw
by 笹姐 (2008-01-14 17:41) 

NO NAME

応援。

応援されるって、うれしいんですが・・・たまに重荷になったり。
がんばれっていわれて・・・これでも頑張ってるっちゅうねん!!
って、考えてしまうときもあったり。
ややこしいですよね。
そのときの、選手の気持ちの浮き沈みで受け取り方が変わりますから。

まぁ、それでもありがたく思わねばと感じています。
相手をされなくなったら終わりですから。
そんな時、プロでもなくマイナースポーツの寂しさは感じますけど。

さて、あと何年競技力を向上させれるかという年代になってきました。
若手から気づけば中堅へ。
実際、仕事中心なので、練習量が減りすぎて体に脂肪が・・・・。
ちーーーんです。

そして、ぎっくり腰でまともに練習できません(苦笑)
この春からまた現場に戻ろうかとも考えています。

こうすると、大学→講師→派遣→講師。
第2人生がどこなのかわかりませんね(笑)
by NO NAME (2008-01-15 11:59) 

マサノリ

あ、上のコメントは僕です。

105kg前後に成長したマサノリでした。
by マサノリ (2008-01-15 12:00) 

>ひとつの人生(しかも自分の)すら作れなかったんです。これから作ればいいのかな。

これから作ればいいんですから。
それともすでに作ってるのかもしれないしね。
そんな自分も転職を重ねて現在に至ってます。
だからまだ構築中ってとこなのかな。
by (2008-01-15 14:13) 

黒獅子

いい!かっこいい!
朝の静けさの中、シャーという自転車の音がGOODです。

第二の人生。自分にとってどこが第二の人生か分りません。ただ、俺はこのままでいいのか?って考える事はよくあります。楽してるんじゃないか、もっとやるべきことがあるんじゃないかって。お金を稼ぎたいって思う時だってあります。
安定した会社を捨てた人生、死ぬまで答えは出そうにありません。
by 黒獅子 (2008-01-16 14:31) 

nantaro

勝利とは、何だ。

順位のつくものならそれは簡単なんだけど、生き方の問題になると難しいね。価値観の問題?それも違うように思うし。
死ぬ瞬間に「あぁ、いい人生だったな」と感じられればいいなとは思ってますが。

サクリファイス昨日読みました。あれも「勝利とは、何だ」ですね。
僕らホビーレーサーには共感できる部分がたくさんありますが、プロクラスの選手が読んだらどんな感想を漏らすか、興味あります。
後半の謎解きの部分が雑で、強引でもったいない感じがしました。
なにも考えずにさらっと読むとスピード感があっていいですね。
by nantaro (2008-01-16 23:06) 

はるし

>笹姐
えー、札幌って民放やってないの~?www
笹姐にも「応援」が何か分からないのか。
じゃぁ私にもわからん^^:
by はるし (2008-01-28 20:41) 

はるし

>匡徳
そうだねー。匡徳には「応援=プレッシャー」だもんね。
プレッシャーとは無縁の秋田先輩が羨ましいねw
でもまぁ、応援してくれる人たちがいるから競技を続けられるってもの事実だし。
理解者がいなかったら、アマチュアスポーツは続けていけないものね・・・
私なんかは重圧掛けるだけ掛けといて何もしてあげられないけど、織田&国体の遠征はいたしますよ。匡徳の味方のつもりですよ。
「気負いすぎないように」と言いたいけれど、ハンマー投げのような競技で日本トップクラスに入る選手ですからねぇ・・・やっぱりここは少し気を張ってもらって、後輩を引っ張って、お偉いさんたちに圧力掛けられるくらいになってほしいところだわ。

105kg?いくらなんでも重いだろ。腰悪いんだからー。
あ、私も仕事復帰したよー^^お互いに頑張りましょう。
by はるし (2008-01-28 20:42) 

はるし

>放蕩息子さん
そうですよね、まだ30代ですものね^^;まだまだアマちゃんです。
私もシステム系に戻りたかったのに、何故か違う業種の会社に決まってしまいましたwでも体調不良のことを知った上で雇ってくれたので有難いっす。
by はるし (2008-01-28 20:43) 

はるし

>黒獅子さん
格好いいですよね。見る度にぞくぞくします。このCMを企画・制作したのはドコモ2.0やライフカードのCMを手掛けた人たちなんだそうです。

黒獅子さんも人生悩み中ですか?NHKでやってる高畠さんのドラマ見ました?
あれを見たら、黒獅子さんの血が騒ぐのかなぁ~なんて思ってます。
by はるし (2008-01-28 20:44) 

はるし

>nantaroさん
スポーツって白黒ハッキリするだけじゃありませんもんね。
人生も勝ち負けだけじゃありませんよね、多分?考えれば考えるほど難しくなってしまいます。その点、CMとはいえ「俺はそう生きるんだ」ってハッキリ言ってる競輪選手が羨ましいです。

「サクリファイス」、今3回目読んでます^^;
何であんなドン詰まりな構成なんでしょうねwレース部分の疾走感が、最後の謎解きで止まってしまった感じです。でも読んでいるとレースが見たくなります^^
アシストって野球でいえば送りバントみたいなもんなんでしょうか。4番打者のためにお膳立てをするというか。
by はるし (2008-01-28 20:47) 

nantaro

はるしさん、お帰りなさい。

自転車ロードレースの「アシスト」の役割はサクリファイスが上手く描いてます。
最後にエース同士の一騎打ちが待っているわけですが、各チームのエースはその止めの一撃だけのために走ります。それまでに自分のエースを温存するための盾になったり、相手のエースを守るアシストを疲れさせたり、レース中のアタックのほとんどはアシストの役割です。アシストが上手く機能すると最後のエースの攻撃力がより大きくなります。
レースを見てると、エースより力があるんじゃないかと思うくらい働いてますね。
だからエースは偉大でなければならないし、非情なまでに勝利を追及しなければなりません。エースの勝利はアシストの勝利でもあるのはそのためです。
エースの力が弱かったり、なかなか勝利できなかったりすると、レース中に呆気なくチームが崩壊するときもよくあります。

映画化されるんじゃないか?という情報がありますが、なかなか難しいでしょうね。
by nantaro (2008-01-28 23:47) 

黒獅子

>NHKでやってる高畠さんのドラマ見ました?
血が沸騰中ですよw
ドラマ見て涙ぐんでしまいましたから。実話がベースだということを知らないカミさんは「中学生日記みたいだね」と言いやがったので「この話はなっ!☆♪!$※」と僕の怒りのこもった説教をムーディ勝山になって聞いておりました。

ひとつだけ割り込みますが^^;
野球の送りバントのことを「サクリファイスバント」といいますよね。
by 黒獅子 (2008-01-29 08:54) 

はるし

>nantaroさん
ただいまです^^
ロードレースって個人競技に見えて、本当は思いっ切りチーム戦なんですね。
アシストがいるってのは知ってましたけど、あそこまで苛酷な役割とは思ってませんでした。一般的にスポットライトを浴びるのはエースだけですもんね。

>エースより力があるんじゃないかと思うくらい働いてますね。
↑これサクリファイスの誓が出来過ぎなんじゃなくて、ホントにアシストをする選手はそのくらいのことをしなきゃいけないんですね・・・

映画化ですか・・・石尾と伊庭の体型を考えると、人選に苦しみそうですね^^;
茄子アンダルシアの風みたいにアニメ化しても、少し雰囲気が変わってしまいそうですけど。
by はるし (2008-01-31 16:16) 

はるし

>黒獅子さん
やっぱりそうでしたか<沸騰中
でも奥様の「中学生日記」は的を得ているような気がw
高畠さんの雰囲気を知らなかったら、高橋克己さんの演技はわざとらしく感じるかもしれませんね。

おぉっ!まさに「犠打」ですね<サクリファイスバント
ありがとうございます。
by はるし (2008-01-31 16:37) 

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